2023-08-03

【コラム】健康経営のメリットとデメリット

実際に健康経営に取り組むにあたり、メリットとデメリットを簡単にお話します。

まず健康経営のメリットとして
・従業員の健康増進
・労働生産性の向上
・企業イメージの向上
・人材の確保と離職リスクの低減 
・医療費の削減

などが挙げられます。


・従業員の健康増進

 会社側が従業員の健康を一番に考え、健康診断、特定健診の受診率を上げる取り組みや
 健診の結果、再検査や精密検査が必要とされた従業員に対して受診を促す取り組みや制度があることで
 従業員は安心して受診することができるでしょう。
 健康に対する意識が上がった従業員は仕事のやり方を工夫したり、時間外労働を減らし
 趣味や家庭の時間を 増やすことができるなどの時間的、精神的なメリットを
 得ることができます。


・労働生産性の向上

 従業員の健康状態・生活習慣は労働生産性と密接にかかわっています。
 健全で働きやすい環境を整えることは、従業員のワークエンゲージメント(熱意・没頭・活力)や
 生産性向上には欠かせません。
 会社として従業員の健康を考えるこは労働生産性の向上へとつながります。


・企業イメージの向上

 健康経営に取り組むことは社会的な評価が得られ、企業イメージは向上するというメリットがあります。
 国、自治体、健保組合、金融機関などからの顕彰制度があり社会的評価が得られる機会は
 ますます増えています。
 


・人材の確保と離職リスクの低減

 企業のイメージが向上すると、採用面でも大きなメリットが得られるでしょう。
 優秀な人材を獲得できれば、企業の持続的な成長につながります。
 また、従業員の健康に寄り添うことで、従業員を大切にしてくれる会社であるというイメージが醸成され
 従業員の定着率も上がり、離職率が減ってくることでしょう。


・医療費の削減

 従業員が健康であれば、医療機関への受診も減ってきます。
 健康保険の利用も軽減できれば、社会保険料率を引き下げることもでき、
 従業員の健康保険料はもちろん、会社の負担も軽減されます。

他にも健康経営に取り組むことで得られるメリットは多くあります。

次にデメリットともいえる面をお話しいたします。


・成果が出るまで時間がかかる。
・数値化しにくい。
・従業員の協力が得られない。
・従業員から不満がでる。
・費用がかかる


こんなところでしょうか。


・成果が出るまで時間がかかる。
・数値化しにくい。

 健康経営に取り組み、従業員が健康であるか…ということはなかなか数値化できません。
 また、有所見があった従業員が再検査し治療に取り組み、どれくらい健康になったか
 などという成果を確認することや数値化することは難しいです。
 従業員の健康については個人情報保護の問題もあり、すべてを把握することは難しいのでは
 ないでしょうか?

 そのような意味も含め「成果が出るまで時間がかかる」「数値化しにくい」といった
 デメリットがあるといわれてます。


・従業員の協力が得られない。
・従業員から不満がでる。

 従業員の方々は業務に忙しい毎日を送っていらっしゃるかと思います。
 そんな時に「健康経営に取り組む!!!」と宣言するだけでは、従業員の方々から
 当然、不満の声も上がってきます。

 健康経営に取り組むにあたり、経営者として企業理念を掲げ、従業員の方々には
 「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む」という
 企業理念を理解してもらい、まずは積極的に自分の健康、家族の健康を意識することから
 協力を得る。
 このような方法でスタートさせていく方法もあります。


・費用がかかる

 「従業員の健康にかける費用をコストと捉えず投資と考えよう!」といいつつ
 はやり費用はなるべく抑えたい! という方が多くいらっしゃるのは当然です。

 この費用に関しては、健康経営の取り組みに利用できる助成金・補助金等がありますので
 改めてお話をしたいと思います。

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